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「水町くーん」
廊下を歩いていると後ろから女の子に呼ばれた。
「なーにー」
立ち止まって振り返ると、茶髪を巻いたミニスカートの子と黒髪のショートでジーンズをはいた子が追いかけてきた。
たまに俺に声をかけてくれる2コ上の二人だ。
「あのね、明日クリスマスパーティーやるんだけど、出てくれるでしょ?」
「水町くん、アメフト部でしょ。男の子つれてきてよ。こっちは女の子用意するから」
あー合コンのお誘いかぁ。
しかも、俺がお目当てじゃないっぽい。
それくらい俺だってわかるって。
「悪ぃ、あさっては俺ら部だから、無理だよ」
別に、怒ってるワケじゃないよ。マジでその日は無理なんだ-。
女の子とご飯食べるの好きなんだけどね。
でも、アメフトより優先させる気は今はないし。
っつっても、俺が本命だったらちょっとは考えたんだけどなぁ。
「ええー夜には終わるでしょ」
食い下がられたけれど、両手を合わせて彼女たちの顔の高さまで頭を下げた。
「ごめんねー。また今度!」
女の子達は顔を見合わせてから、俺の頭に手を置いて、髪をぐしゃぐしゃ撫でた。
ちょっと、二人がかりだとマジ乱れるって。
「もう、水町くんに謝られたら許しちゃう」
「ほんと、かわいーんだからぁ」
「俺はカッコイーの」
「はいはい」
反論したけれど、笑われただけだった。
「明日も練習?」
「明日は試合観戦とその後ミーティング」
「忙しいんだねぇ」
「まだシーズン中だからね」
「じゃあ、がんばって。今度は絶対だよ」
「おっけー!」
明日はねー、高校のクリボウ観戦して、その後は高校、大学の合同ミーティング・・・という名目でパーティーなのさ。
パーティーはうれしいけど、クリスマスにやったら嫌がるヤツもいるんじゃないかな。
・・・クリスマスに予定ができて喜ぶヤツの方が多いか。
予定ないと寂しいもんね。
大西も大平も彼女できたって聞いてないから、きっと喜ぶ方だよな。
去年の彼女を作るぞレースは、声を掛けまくった俺らは全敗で、告白されまくった筧の一人勝ちだった。
今年も西平はなんか競争してただろうなー。
明日聞いてみよ。